【矢口道場 道場訓 第十条】的中率と回収率

競馬予想家の話とは切っても切れない、的中率と回収率の話。

以前HPを運営していた時にこんなメールがきた。「私は阪神大賞典というレースを、1番人気が高確率で来る数少ないレースだと思っています。私の夢は阪神大賞典の1番人気を1000万円購入し、あとはTVの前でリラックスして観戦する事です。私が有料予想を配信している人に言いたい事は、それが本当に当たる予想であるのなら、支払う情報料は儲けの80%でも90%でもかまわないと思います。」と、こんな内容だった。

阪神大賞典が1番人気が高確率で来るレースなのか知らないし、そんな事に俺は全く興味がない。それと、阪神大賞典の1番人気を1000万円購入するのがそいつの夢らしいが、何ともマニアックでチッポケな夢だと思う。さらに儲けの80%、90%を払うって言ってるけどさぁ、仮に2004年の阪神大賞典、3連複は2番人気だったから、1番人気で決まった馬連150円・馬単210円で計算してみると、馬連は1000万円×1.5=1500万円、馬単は1000万円×2.1=2100万円だろ。馬連・馬単共に自己資金1000万円引いて、儲けは500万円と1100万円、馬連の方は儲けの80%が400万円、90%が450万円で、馬単の方は儲けの80%が880万円、90%が990万円だぜ。俺が阪神大賞典1点で的中させてやるから1000万円買え、その代わり儲けの80%もしくは90%払えって言ってさぁ、1000万円買わされて、馬連的中払戻し後に情報料払って自分の取り分50万円~100万円、馬単的中払戻し後に情報料払って自分の取り分110万円~220万円、お前本当に払うかぁ~??自己資金1000万円用意して、競馬で500万円も1100万円も儲けてんのに、手取り100万円とか220万円だぜ?阪神大賞典と言わずに、俺がもっと儲けさせてやるよ。その代わりお前の用意した資金の50%完全先払いだぜ。テメェそんなに世の中甘かぁねんだよ。テメェみてぇな雑魚が俺に偉そうに意見述べてんじゃねぇっつの。俺を誰だと思ってんだ、俺は誰もが恐れおののく馬券王矢口様だぜ。

まぁ何だかんだ言ったって実は俺もこいつと近い思考の持ち主だ。血統理論がどうの、馬体がどうの、調教がどうの、スピード指数がどうの、前走の内容がどうの、距離適性がどうの、コース適性がどうの、騎手がどうの、厩舎がどうの、もっともらしく語ってみたところで競馬予想なんぞ如何にも怪しいモンだと思う。サイコロ振って決めてたんだよとか、占いで決めてたんだよとか、馬名の頭文字を見て決めてたんだよとか、直感で決めてたんだよとか、結果として当たっているのであれば俺は何でもありだと思う。大それた理論を展開して誰もが納得する予想をしてみても外れてしまうんであれば、大した理論も展開できず誰も耳を貸さない予想でも当てた奴の方がよっぽど優秀であると思う訳だ。だから競馬予想家の的中率と回収率という物は、そういった競馬予想の際に用いられる方法論などどうでもいいから、客観的にその予想家がどういう結果を残しているのかを数値化した、とても平等な物であると言える。

世間の馬券購入者が何を参考に、どれ程の資金で、どの馬券種別を、どういった配分で馬券購入しているのか知る由もないのだが、競馬予想においては明らかに的中率よりも回収率の方が重要視され、世間の馬券購入者の多くも回収率の高い予想家を高く評価する風潮がある。そんな事は当たり前じゃねぇかと、君達のようなIQの低い人間は思うはずだ。回収率至上主義はかまわない、ただその回収率が本当の意味での回収率であるのならだ。世間に溢れる競馬予想家の回収率は、ほとんどが本当の意味での回収率ではない。お前等が目にするその回収率は、均等買いという条件付きで算出された回収率だ。そこに大きな落とし穴がある。

回収率を弾き出す計算式は

回収率 = 払戻し金額 ÷ 購入金額

であり、そのレースで15万円使って3万円しか払戻せなかったら回収率は20%になり、3万円使って15万円払戻したら回収率は500%になる。3万円使って3万円払戻しや、15万円使って15万円払戻しの事を±0やチャラと言うが、それは回収率100%と表される。俗に言う金になる予想家とは、回収率100%を超えている予想家を指し少なくともプラスになっているという事なのだが、均等買い回収率で算出している限りそれも定かではない。何故なら、均等買い回収率を弾き出す計算式は

均等買い回収率 = 払戻し金額 ÷ (購入点数×100)

と、購入金額の所が1点一律100円と意図的に操作されているからだ。

とにかく均等買い回収率などという物は、自身も均等買いしている人間にしか当てはまらない物で、資金配分している馬券購入者、競馬予想家にとっては机上の空論でしかない。競馬予想家も競馬予想家で、自分が付けている予想印には◎○▲△×注と優劣が存在しているにもかかわらず、均等買い回収率によって計算されている事に異論を唱えなければならないと俺は思うのだが、そういった事を有耶無耶にしている事一つとってみても、こいつらの業界は何とも未熟でヌルい業界だと思わされる。

本当の回収率と均等買い回収率がどれほど掛け離れた物であるかは、俺が以前雑誌『競馬最強の法則』(2000年9月号)巻頭企画に参戦した際の結果を見ればハッキリと分かるはずだ。結果的な回収率は

1184.5%

で、均等買い回収率にすると

148.3%

俺のこの回収率について少し補足すると、企画の大前提として資金1万円だったから「11万8450円÷10000円」で1184.5%を弾き出したが、1R購入後の残金8000円には以後手を付けていないのだから、純粋に算出すれば「11万450円÷2000円」で回収率は

5522.5%

になる。企画的には回収率1184.5%だが、現実的には回収率5522.5%が正しい。何にせよ、回収率1184.5%の競馬予想家と、回収率148.3%の競馬予想家では大違いだと思わないか?俺という1人の馬券師による全12Rの馬券購入行為に対し、均等買い回収率148.3%、雑誌企画的回収率1184.5%、実際の回収率5522.5%と、3つの回収率の表し方があるのだ。これはおかしい。

ここまで言えば、もう均等買い回収率を鵜呑みにする奴はいないだろうし、均等買い回収率などという物自体、実際の馬券購入の際に何の意味も持たない非現実的な代物だという事が分かっただろ。そこんとこの大前提が理解できない奴は、もうこれ以上読んでも無駄だ。笑

俺が競馬・馬券購入をするにあたり最重要視している言葉、

当たりなきところに払戻しなし
的中なきところに回収なし
先ず的中ありき

それ儲けるぞ、ほら回収だといくら意気込んでみても、的中するから払戻せるんだよ。そんな当たり前の事が分からない奴いないだろうが、これは的中率と回収率の話でも通用する筈だ。重要度で言ったら、

的中率 > 回収率

競馬予想とは、そのレースにおける的中馬券を狙い撃つ事なんだから、回収を追求する前に先ず的中を追求しろ!

皆の馬券購入ってどんな感じだ。年に1Rやるかやらないか、GⅠだけやってる、毎週日曜日メインレースだけやってる、毎週土日1日全36Rやってる。年に1回しかやらないから奮発して5万円買ってる、GⅠだけ毎回1万円買ってる、毎週日曜日メインレースに5000円、毎週土日1日全36Rもやってるから1点100円均等買いで1Rあたり3点~5点か。競馬に対する年間予算は幾らだい。金儲けしようとしてやってんの?それとも競馬が好きで好きで、毎週レース見てるだけじゃ味気ないから微々たる資金で馬券購入してんの?他にコレといった趣味もなく、暇潰し的な意味合いもあって毎週競馬かい。何だか分からないけど競馬止められなくて、借金してまで馬券購入して、気付いたら借金膨らんじゃって完済できる自信無しかい。笑

またしても俺様に「競馬は金持ちのギャンブルだよ。だって金持ってれば2倍、3倍の馬券にボッコリ大金賭けれんだもん!」と偉そうにほざく奴がいた。俺が馬券王矢口様々で、こういう哲学を説いている哲人であると知っても、お前は同じ事をもう1度俺に言えるか。この発言は本命党・穴党の話に通ずると思うのだが、多分この彼は穴党と呼ばれる人種なのだろう。俺は競馬にそれほどお金を使えない、だからいつもJRAが設定した馬券購入可能最低金額100円で買っている、競馬にお金を使える人は1万円稼ぐのに2倍に1万円賭ければいい、でも俺は1万円稼ぐのに万馬券当てなきゃならない、2倍なんて簡単に当てられるけど万馬券は難しい、だから回収率が高い予想家の予想を見て、ひたすら穴を狙わなければならない。こういう言い訳ばっかの野郎は全っ然競馬を分かってない。

俺が競馬を選んだ理由、

1.合法であったから。

違法カジノや対人賭博だと逮捕されちゃうからな。

2.土日しかやってないから。

パチンコ・スロットみたく毎日通わなくてすむ。

3.大金が動いているから。

少ない資金で大きな回収を見込める。パチンコ・スロットの1日20万、30万なんて子供の遊び。競馬は無限に稼げる、青天井だぜ。

4.自分の頭を使わなければ儲からないから。

パチンコ・スロットのように店の設定に右往左往するネガティヴなギャンブルと違い、テメェの頭で狙い撃つ、いたってポジティヴなギャンブルだから。

5.安全だから。

払戻してる現場さえ押さえられなきゃ、どんだけ儲かってるか誰にも知られずにすむ。手軽に購入できるから。わざわざどっかに行ってずーっと張り付いていなくても、今や携帯電話で馬券購入出来る。

俺が競馬を始めた時、大川慶次郎という予想家は健在だった。この人は大昔の馬単の時代に、その日の全レース的中させたというのだ。俺はそれを知って凄ぇ驚いたし、やってみてぇ俺も大川慶次郎と同じ事をやってみてぇと思った。しかも全レース1点で的中してやる、そうすりゃ間違いなく俺は大川慶次郎超えだ!ってな。残念ながら大川慶次郎さんはお亡くなりになったが、その偉業は未だ誰もなしえていない筈だ。さてここで問題です、夢のような話です。1つの競馬場に限ると1日12R開催されていて、もし仮に100円スタートで全レース1点総転がし成功したら、最終的に幾らまで膨らむのか。2000年7月8日(土)東京競馬で、馬連総転がししてみよう。因みに配当は、

 1R   640円
 2R   650円
 3R   260円
 4R  1670円
 5R  1970円
 6R  1990円
 7R   700円
 8R 14980円
 9R   520円
10R  7750円
11R 22190円
12R   900円

それはそれはトンでもない数字になったろ。普通の計算機じゃ計算出来ない位の。まぁコレこそ文字通り机上の空論で、購入金額が増えればそれに伴いオッズが下がる訳だから、実際の競馬では途中で終わっちゃうんだけどな。ただ、資金が少ないから穴を狙うとか、万馬券獲れなきゃ大金を持って帰れないという事はないんだよ。無闇にと言うか、盲目的にと言うか、ただただ穴だとか万馬券だとかを狙うんじゃなくて、少資金でもひたすら当たりを引き続ければ自然と金は付いて来るんだから、短絡的に大穴1発じゃなくて、高配当でも低配当でも的中1発これを狙えよ。競馬は金持ちの為のギャンブルじゃねぇ。むしろ貧乏人の為のギャンブルと言える。頭が切れりゃあ100円しか持ってなくたって、当たりを狙い撃ちして次から次へとジャンジャカ金が儲かるんだからよ。ホント金持ちも貧乏人も差別しない、とにかく頭が切れる奴だけが金を儲けられるシステム。平等公平で夢に溢れたギャンブルだよ。付け加えるが、冒頭の阪神大賞典命の男を思い出してみろ。アイツの勝負レースは年1回の阪神大賞典だった訳だが、お前等も試しに自分の勝負レースを見極める練習をしてみな。お前等は1日36R中、何レース当てられる?1Rでも2Rでもいいよ、当たるなら。如何に自分が外すレースを買わないようにし、当てられるレースに狙いを定めて馬券購入するか。病的に何でもかんでも目の前で売ってるレース買うんじゃなくて、自分が当たるレースを狙い込んで勝負かけろ。そうやって100円からでも、徐々に徐々に資金増やす事が出来れば、お前も1点1万円で馬券購入出来るようになるし、1点1万円で買えるまでに成長しているなら、お前は勝負レースの見極めが出来てるって事だし、もうあとは増え続けていくだけだぜ。

均等買い回収率は100%に満たない、だが的中率は毎年コンスタントに50%オーバーの競馬予想家Aと、的中率は10%に満たないが、均等買い回収率は毎年コンスタントに500%オーバーの競馬予想家Bがいる。お前等は絶対に的中率を見ない、本当にそれだけは絶対と言い切れる。と言うか、的中率を発表している媒体自体が少ないから仕方ないのだが。いずれにしてもお前等は迷わずBの予想を欲する筈だ。的中率10%に満たないで回収率500%オーバーという事は、かなりの高配当を的中させたという事を表しているのだが、何にせよ500%という数字に目が眩んでしまうんだろ。そしてBの予想を見た結果、どのような現象が待ち受けているか

このBは均等買い回収率500%という他を寄せ付けない圧倒的な数字を計上した予想家で、こいつの予想を買っていれば儲けられる筈だ。そう信じて買い続けているうちに、あれ、今日は的中ゼロじゃねぇか。まぁそうそう万馬券なんて当たるもんじゃねぇからな、次に期待するとするか。あら、今日は的中1個だけど、2980円じゃあ、1日トータルマイナスだなぁ。と、こんな日々が続くと、ダメだこんな野郎。いくら買っても当たらねぇ、当たったと思っても中途半端な配当だから結局トータルマイナスじゃねぇか。今年に限ってはコイツ回収率100%もいかねぇだろ、畜生よりにもよって俺が買った年は不調の年かよクソ。途中で買うのを止めてしまう、そしてBさん渾身の20万馬券ゲット。後の祭りだな。でもお前は正常だよ、そんな年に1発、2発の大穴ゲットしか出来ない予想家なんかについてっちゃダメ。また今年そいつは均等買い回収率500%を計上するかも知れねぇよ、でもよそんないつ来るとも分からねぇ超特大万馬券を期待して馬券買ってたって、資金が底をついちゃうのがオチなんだからよ。そんな客観的な数字を信じ買い続けたって、お前が思ったようにもしかしたら今年は不調かも知れねぇだろ。そしたらお前、今まで超大穴を信じて買ってきた金、ドブに捨てて来たようなモンじゃねぇかよ。予想印を付けてるBが買ってるか買ってないかも分からない馬券を、お前は買い続けて外し続けて、Bの予想印と心中して満足かよ。泣くに泣けねぇんじゃねぇのかよ。

スポーツ新聞や競馬専門紙で、先週予想家Cが5万馬券的中とか報告すると、お前等はそのCの勢いに乗ろうなんて安易な考えで、Cの予想印見て買い出すだろ。それは前述の予想家Bの場合と同じで、気付いた時にはもう遅いの。もうCは当たらないの。予想家の高配当的中報告なんかに踊らされてんじゃねぇぞ。そんな事を繰り返してたって金なんか手に出来ねぇぞ。とにかく的中率を重視しろ。競馬は当たらなかったら払戻しは無ぇんだ。それを肝に銘じろ。いいか、当たりなきところに払戻しなし、先ず的中ありき。

狙い澄ました1R勝負の競馬であろうと、1日通しての12R勝負だとしても、多くの資金を持って勝負に臨むとしても、少ない資金で勝負に臨むとしても、どんなケースであれ的中率の高い予想家Aの予想印を見ろ。勘違いして欲しくないのは、どちらかと言えばBよりAの予想印を見ろと言っているだけで、テメェの金を賭けるのに予想家の印を頼るなんて、俺に言わせりゃあ情けない事この上ない話なんだぜ。新聞予想家なんて所詮は職業でしかなく、決してレベルの高い予想を展開している訳じゃねぇんだからよ。そろそろこの矢口道場道場訓全十条の終盤だ、もうちっと辛抱して読破してくれや。

お前が狙い澄ました1R勝負の時、先程から語っている予想家Aと予想家Bがいる、さてどちらの予想を参考に馬券購入するかな。もうこのレースは、1回こっきりの大枚勝負だぜ。当たるか外れるかは、即生きるか死ぬかに直結だ。少ない資金で1日12R馬券購入するなら、お前は目の前にいる予想家Aと予想家B、どちらの予想印が見たいかな。均等買い回収率なんて物はまやかしだと言ってきた、的中率こそが大事なんだと。大金を賭けるから回収率重視じゃなく的中率重視にするという理屈じゃなくて、競馬とは当たらなければお金が入ってこないんだから、当たる予想を追求しなきゃ嘘だ。大金賭けるからとか、資金少ないからとか、そんな事は問題じゃねぇ。競馬っつうのは当たりか外れか、この2種類しかねぇんだよ。1発勝負じゃなくても、次のレース資金に充てる為に的中させろ。当たれば大なり小なり金は戻ってくる、外れたら金は一銭も戻ってこねぇの。そんな簡単な事ですら誰かに言われなきゃ分からねぇのか。

的中払戻し後に聞く言葉、「40000円買ったんだけどさぁ、馬連4点10000円均等買いしたんだけど、8倍当たって払戻し80000円。だったら◎○ワイド2.4倍を1点で買えばよかったよ。」いつもいつも其処彼処で同じセリフの繰り返し。でもお前は馬券購入前に考えたはずだ、色々なパターンを。馬単にしたら、3連単にしたら、でもお前は最終的に馬連4点均等買いを選んだ。お前は馬券購入前に◎○ワイド2.4倍を1点で買い、的中したら96000円になると分かっていたのに、怖くて買えなくて馬連4点に甘んじた。結果◎△の8倍で決着したが、◎▲の13倍で決着していたら◎○ワイド2.4倍1点なんて、払戻し後これっぽっちも口にしなかっただろうが。レースが終わって強がっても、お前は臆病だから死んでもワイド1点では買えなかったよ。

的中率を上げたければ、点数を増やせばいい。その馬券種別全通り購入すれば、100%当たるから的中率100%だ。だが回収率の問題が絡んでくるから、点数を増やす事にも限界がある。俺は競馬を開催している胴元が各馬券種別で、どれだけのパーセンテージ抜いているのか知らないのだが、仮に馬連の時に胴元が25%抜いているとして話を進める。新聞・雑誌・NET・TV等で予想家連中は、「25%は最初に取られているのだから、75%の金がオッズに反映されている訳で、そういった意味では回収率が100%に満たなければマイナスと必ずしもそうとは言えず、回収率75%で御の字。残りの25%は競馬観戦料と思えばイイじゃないか。」とか言う奴いるよな。東大出身の予想家かなんか知らないけど、奴も何やら「単勝回収率がどうのこうの、複勝回収率がどうのこうのだから、ああたらこうたら。」と言っている。ハッキリ言ってよ、お前等が言ってる控除率だか何だか分からねぇけど、世間の馬券購入者が軍資金のうち25%は失っても観戦料だから良しとしようなんて思ってる訳無ぇだろ。こっちは金儲けのギャンブルやってんだよ。お前ぇらみてーにゲーム感覚で競馬やってんじゃねんだよハゲ。

馬連という同じ馬券種別で10000円4点均等買いした場合、1点につき2500円をJRAに搾取されている事になり、だから4点×7500円=30000円が場で流通する事になる。お前が的中させた8倍の馬券の払戻し金80000円を形成しているのは、お前が当たりの目に賭けた7500円も、外れの買い目に賭けた他の馬券購入者の金ももちろん含まれているが、お前が外れの買い目に賭けた3点×7500円=22500円が多かれ少なかれ含まれている事も忘れてはならない。それを突き詰めていくと、外れの買い目に賭けている金額が憎らしくなり、必然的に1点勝負に辿り着く。無論、的中する確率は下がるのかも知れないが、当たりは1つなのに3つもの外れに金を賭けている事が腹立たしくなるからだ。

競馬予想家たる者、徹底的に1点的中に拘るべきで、◎と○の予想印に神経を集中しなければならないと俺は思う。言うまでもなく1点的中の前に何はともあれ的中なのではあるが、的中を追い求めるが故に点数が際限なく増えてしまっては元も子もない。的中率と回収率は表裏一体。あちらを立てればこちらが立たぬ私ゃ入れ歯で歯が立たない、なんて事になりかねない。それを避ける為には、1つ1つの予想印を付ける際に細心の注意を払い、これでもかというくらい吟味してから買い目を決定しなければならないんだよ。◎○>◎▲>◎△>◎×>◎注なんだから、当然◎に近づくにつれ重要な印で、予想した買い目でも回収ベースで全点購入が適わない時にはどこかで線を引いて購入出来なくなる買い目だってある訳で、購入出来なければそれだけ可能性を低めているんだから、よりリスキーなんだ。予想印1つ付け間違えば、みすみす当たりを逃す事だってある。また、的中しても微々たる回収しかできないかも知れない。だから俺は表裏一体の的中と回収の狭間で、買い目決定にこれでもかってくらい頭使ってんだよ。他の適当三昧の競馬予想家と一緒にされちゃあ困んぜ。俺は毎レース身を削った真剣勝負をしているんだよ。だから的中率・回収率と仲良くやらせてもらってるんだぜ。

言うまでもなく的中率>回収率で、競馬では先ず的中ありき。的中なきところに払戻しなし。的中と回収は表裏一体で、あちらを立てればこちらが立たぬ、何とも厄介な物である。競馬予想家を名乗るなら、常に上位の予想印で的中させる事を目指すべきで、即ちそれが回収率を上げる事にも繋がるのである。