予想家と馬券師の違い
馬券王矢口を競馬の世界に引きずり込んだ男がいるのだが、その男が馬券王の能書きを読んだようで、「何言っちゃってんの?お前さ、たかだか競馬だよ?!」との事。訳分かんねぇ事を熱くなって語ってんじゃねーよ的な事を言ってきた。
分かる。言ってる事は凄ーく分かる。ただね、ただっすよ、黙ってらんない性分なんすよね俺。名前は矢の口って書いて矢口だし。アンポンタン、唐変木、詐欺行為、黙って見てる訳にはいかねぇんす。ホントごめんだけど、矢を放って息の根止めます。
こないだTV見てたら、何やらMONDOTVっつーので「最強馬券師決定戦!競馬バトルロイヤル」って番組やってたんだよ。馬サブローの弥永って記者と、オークス?って名前の競馬ライターの馬券勝負。1日10万円使い切りでどっちが儲かったか、より儲かっていた方が勝ちみたいな勝負だったはず。俺が参戦した『競馬 最強の法則』巻頭企画、「1万円あれば1日にいくら稼げるか!?」に似た企画だ。企画自体はガチの馬券勝負でよろしい。
番組を最初から見たか途中から見たか記憶が定かでないが、弥永が「見(けん)」だと言ったレースがあった。見(けん)とは馬券購入しないでレースを見るだけという意味だ。気持ちは分かる。かつて参戦した雑誌企画で俺は全12レース購入したのだが、俺の競馬予想虎の巻が弾き出した最強指数が割れているレースについては的中可能性が低いと見込んでいたから見(けん)しても良かった。俺の場合は見(けん)はせず購入した訳だが、BOX馬券にして点数が多かったり、金額も抑えめだったりと、購入意欲の低さが如実に表れていた。もちろん全レース的中させるつもりで予想しているが、全レース的中は至難の業であり、所謂自信度のようなものは少なからず生まれてしまう。
途中、弥永が眠いから少し眠るとか言い始めたかと思ったら、いや待てよ(藤田)菜七子の単勝500円だけ買うとか何とかそんな調子の場面があったと記憶している。そのレースはその単勝馬券が的中したのだが、対戦相手のオークス?が「やっぱり凄いですよねー。あんな半寝の状態でも菜七子の単勝馬券だけ買うって言って、それを当てちゃうんですからねー。」正確には覚えてないがこんなような事を言った…..何コレ?
勝負の結果どっちが勝ったかどっちが負けたか、興味が無さ過ぎて覚えていないのだが、番組終了間際に弥永が「成績悪くて良かった。この番組で調子悪いと次の日いつも調子いいから。」っぽい内容の事を言った…..何コレ?
冒頭の言葉、「たかだか競馬」。そうなんだ、その通りなんだ。俺が競馬に絡み始めた1999年当時もそう、KKベストセラーズ本当ろくでもなかったもんな。それから20年近く経った2018年の今でもそう、「たかだか競馬」のままなんだ。冷やかし?思いつき?で買った菜七子馬券でもキッチリ当ててくる、さすが弥永さん?何ソレ。超低レベルなどんぐりの背比べ馬券勝負エンディングの言葉、成績悪くて良かった?何ソレ。何が競馬記者だ、何が競馬ライターだ、何が最強馬券師決定戦だ。こんな体たらくだから、「たかだか競馬」なんて言われんだろが。恥さらしも大概にしとけっつーの。こんなどうしようもない馬券勝負?やってる奴らも、こんな番組作ってる奴らも有罪確定だ。どうせ馬券勝負やるならもっとマシな結果出してみろ。最強馬券師決定戦なんて厳かなネーミングにすんだったら、もちっとまともな番組作れや。
「最強馬券師決定戦」て事だったが、「最強予想家決定戦」ではいけなかったのか。ネーミングの違いは単に語呂の問題なのか。いやそれが違うんだよ、「最強予想家決定戦」ではダメなんだ。この場合絶対に「最強馬券師決定戦」でなければならないんだ。じゃあ予想家と馬券師とはいったい何が違うのか。
広辞苑で予想家を調べてみな…..何て書いてあった?馬券師は何て書いてある?「たかだか競馬」の、しかも予想家だの馬券師だのと胡散臭い事この上ない言葉なんぞ載ってるのか載ってないのか俺は知らんが、仮に広辞苑に載っていてそこに何て書いてあろうともこれから馬券王矢口が予想家と馬券師の定義付けをしてやろう。
【予想家】
1. レース前に予め結果の見当を付ける者
2. 予想を伝える事を職業とする者
3. 他人を儲けさせる(自分は関係ない)
【馬券師】
1. 競馬予想が巧みな者
2. 馬券収支だけで生活する事が出来る者
3. 自分が儲ける(他人は関係ない)
世の中で予想やってる奴らはほとんど「予想家」だよ。競馬新聞でもスポーツ新聞でも競馬雑誌でもTVでもラジオでもネットでも動画でも、媒体は何でもいい、トラックマンだとか記者だとか言い方変えてみたところで、世間一般の奴らがいつも見てるあいつらはみんな揃って予想家だよ。予想家ってのの括りの中に職業予想家、職業予想屋がいるんじゃなくて、予想家=職業予想家=職業予想屋なんだよ。むしろ予想家という呼び名を廃止して、職業予想家や職業予想屋と呼んでやった方が当の本人らも楽になるんじゃねぇかと思うが。
予想家に対して「馬券師」とは、もう収支の話に尽きる。勝ってる奴、儲かってる奴、これが馬券師。とは言っても、さっきのレース勝ちました、年間収支プラスでした、こんなのも馬券師って括っちゃうのかって言ったら、そうはいかない。馬券収支だけで生活する事が出来る、これは必須条件だな。
だから「最強予想家決定戦」じゃなくて「最強馬券師決定戦」じゃなければ絶対にダメなんだよ。10万円使い切りで収支の勝負すんだから、「収支」ってなったら予想家の出番じゃないんだよ。予想家はただ予想する人、予想を伝える事でお金を貰う人であって、予想が当たる人とか予想が上手い人では無いんだから。「収支」の話になったら「馬券師」の出番であって、予想家なんぞお呼びでない。
プロボクサーのライセンス持ってるけど喧嘩強くない奴が予想家だ。格闘技経験関係なしで喧嘩がムチャクチャ強い奴が馬券師だよ。喧嘩強いだけじゃプロのリングで試合出来ないけど、ストリートの死合だったら相手がプロボクサーだろうとボコボコにしちゃうぞって。本当に強いのはどっちなのって話、まぁ言うまでもないわな。
予想家ってさ、ホントに収支とか全く関係無ぇんだよ。だってさ、◎〇▲△とかテメェの印に厚薄付けて、時にその印の厚薄についてのストーリーまで語りやがるくせに、そんな事をやってるくせにだよ、均等買い回収率で収支計上し出すんだよ!この馬鹿さ加減にはマジで驚きだよ。均等買い回収率ってのはだな、◎〇▲△なんて印の厚薄を無くして計算するものな訳よ。そんな辻褄の合わない事をやっている奴らを見てる奴らもまたアンポンタンばっかでさ、予想は印の厚薄を認めて、でも回収率は印の厚薄白紙に戻して均等買い回収率で評価しちゃってんの。馬鹿の、馬鹿による、馬鹿の為の競馬予想をやっているのが予想家という馬鹿です。馬鹿だから収支などという概念を持ち合わせている訳もなく、収支とは別次元でただただ予想を垂れ流しているだけ。そんな馬鹿の所業を均等買い回収率で評価している連中も本物の阿呆です。
生まれは中央区、育ちは江東区、塩浜2丁目スラム街と洲崎の中を行ったり来たりした俺は生半可な根性じゃ生きて行けねぇ実力社会でもまれて育った。正真正銘ストリート上等の馬券師だ。いやいやお前は馬券師じゃなくて予想家だって?俺が予想家だとするなら、Professional予想家だ!矢口道場じゃなくてゴッチ道場にしちまうか。「たかだか競馬」なのかも知れねぇが俺が確実に足を踏み入れちまった場所が、腐りきった奴らしかいねぇなんてマジで居心地悪ぃから俺が世直ししてってやんぜ。